家計簿の書き方をシンプルにするとお金が貯まる。費目設計よりも重要なコツ
家計簿をつける目的は貯金
一般社団法人家計管理推進協会 家計簿インストラクターのおおきです。
家計簿の書き方に悩む人が多いものです。
しかし、そもそも家計簿の書き方に悩む必要はあるのでしょうか。
どのように家計簿を書くかというルールは実はありません。
それゆえに、いろいろな書き方が存在していて、統一されていないわけです。
家計簿の書き方に悩む人は、ちゃんと書かなきゃと感じてしまう真面目な人です。
真面目な性格がゆえ、書き方に悩んで家計簿を挫折してしまっては勿体なさすぎます。
今回は、家計簿はシンプルな方がお金が貯まるというテーマでお伝えしたいと思います。

家計簿を学ぶ講座(2級)
目 次
家計簿をつける目的は貯金
家計簿をつける目的はほとんどのケースで貯金ではないでしょうか。
家計簿つけるのが趣味です!
家計簿つけて生活記録を残しておきたいです!
このような人は稀でしょう。
貯金したいけれども、なかなかお金が貯まらないし家計簿でもつけたら少し良くなるかしら。
このような理由で家計簿を手にしますよね。
ということは、家計簿をつける目的は貯金なのです。
せっかくの家計簿ですから最大限に利用しましょう。
家計簿をつけるための家計簿
もう一度確認しておきましょう。
家計簿をつける目的は貯金ですよね?
もちろん、赤字改善とか、家計に余裕を持たせたいという理由も貯金に含めていいでしょう。
私たちが家計簿をつけようと思うその理由が貯金であるならば、その目的を達成させる書き方であれば十分ですね。
しかし、家計簿をいざ書きだすと、どのように貯金できるかを考えるよりも、どのように家計簿を書けばいいのかを考える時間が多くなります。
目的と行動の不一致が起こってしまうのです。
目的と行動の不一致を起こしてしまうと、当然ながら求める成果は得られません。
仮にサッカーを始めたいと思いたってスポーツ用品店へ行ったものの、バットを購入したとしたらどうでしょうか。
目的はサッカーなのに、行動はバットの購入です。
間違いなくサッカーから遠ざかってしまっています。
家計簿をつける目的は家計簿の書き方をマスターすること
家計簿でも同じ現象が起きています。
貯金がしたくて家計簿生活を始めようと思ったはずなのに、なぜか家計簿の書き方をネットで検索しまくってたりします。
食費ってどう書くの?
外食は食費に含めたほうがいいの?
肉や野菜は別に書いたほうがいいの?
調味料は食費に含めるの?
お酒は食費?それとも外食費?
食費一つとってもたくさんの疑問がわいてきます。
ちなみに食費の費目分けの例はこちらです。
その疑問を解決するために、一生懸命家計簿の書き方をマスターしようと頑張ることになります。
家計簿の書き方の達人になってもお金は貯まらない
家計簿の書き方の達人になってもお金は貯まりません。
目的と行動を一致させないと結果にたどり着かないからでしたよね。
家計簿の書き方の達人は、家計簿の書き方の達人になります。
私たちが目指していいるのは、家計簿の書き方の達人ではなく、貯金できる家計を作ることです。
そのためには、目的と行動を一致させましょう。
貯金できる家計を作りましょう。
先取り貯金で手堅く貯金を行う技
私たちは貯金がしたいのですから、貯金のできる家計設計をする必要があります。
そして、いの一番に貯金を考える必要もあります。
容器の中に大小大きさの異なる石なるべく多く入れようとしたら、大きな石を先に入れるのがコツです。
大きな石を入れた後、小石を入れていきます。
これを逆にしてしまうと、大きな石を先に入れた時よりも少ない石しか入りません。
家計も同じです。
まず、目的である貯金を先に確保しないと後からでは入らなくなってしまいます。
その状態が、食費などのやりくり費を節約して貯金しようとする行為です。
今月もお金が余らなかったから貯金ができませんでしたという人は、貯金するという行為とは逆のことを行ってしまっているのです。
繰り返しになりますが、私たちの目的は貯金です。
貯金を先に家計に組み込んでしまいましょう。
これが先取り貯金です。
家計簿に書く最も大事な事項は費目ではない
家計簿というとすぐに費目分けがテーマに上がります。
しかし、今見てきたように私たちが最も関心を寄せなければならないのは家計簿の費目ではありません。
いくら費目分けの達人になってもお金は貯まらないからです。
貯金を先に確保した家計を設計することが大事なのです。
そこで、次に考えなければならないのが貯金する金額です。
貯まる家計は家計簿の使い方が上手です。
何のためにいつまでにいくら必要?
貯金がしたい!という思いの裏には、お金が必要である理由が存在します。
貯金ゼロでは不安というのも立派な理由です。
その不安解消や、お金が必要であるイベントのためにいくらをいつまでに貯めておけばいいでしょうか。
例えば、いざというときのための緊急資金に貯金50万円ほしいとしましょう。
3年で貯めるのであれば1カ月1万4千円ずつ貯めていけばいいことになります。
この金額を先取り貯金として家計に先に組み込んでしまいます。
イベントがいくつもあれば、それぞれ考えてみて合算するといいでしょう。
家計簿を書くコツ
家計簿を書くコツは、家計簿の役割を変えることです。
ほとんどの家計は収入から諸々支出を差し引いて残ったお金が食費などのやりくり費です。
このやりくり費を節約して貯金を捻出しています。
そのため、やりくり費部分を事細かに把握して何とかお金を浮かそうと四苦八苦するわけです。
これでは疲れてしまいます。
ちなみに、日用品費の費目分けはこちらです。
家計簿を使って家計の設計を変える
先に必要な貯金を組み込んで、残りのお金で生活を組み立てたほうが楽です。
とはいえ、どうやるの?
先に貯金がとれるほど余裕のある家計じゃないけど?
こう思われる人は、家計が支出積み重ね型です。
あれも必要、これも必要と支出を積み重ねて出来上がった家計です。
この考え方だと、収入が支出の増加に追い付かなくなってしまいます。
家計の設計を変えましょう。
収入の範囲内で先取り貯金をも含めた支出を割り振ります。
もちろん先に先取り貯金に割り振ってくださいね。
家計簿の書き方の目的が変わる
収入の範囲内で支出を割り振ったやりくり費は、使い切ってもいいお金です。
貯金分はすでに先取り貯金で確保しています。
そのため、やりくり費に配分されたお金の範囲内で支出が賄えていれば問題ありません。
仮に手許でやりくりするお金が10万円だったとします。
この10万円で一カ月過ごせばいいのですから、1週間当たり2万円です。
1日当たり3,000円弱。
これを目安として、その範囲内で治まっているかどうかを検証するのが家計簿です。
全く記入しないとなると間違いなく超過してしまいますから、抑止力としての役割を持たせます。
家計簿を書く目的がここで変わりました。
抑止力もしくは、使った金額の検証です。
すると、何にいくら使ったというよりも、その金額内に納まったかの方が大事になります。
家計簿は書き方のルールもいたってシンプルです。
家計簿の書き方はシンプルでいい
やりくり費が配分した金額内で賄えているかどうかさえ分かればいいのですから、細かい費目分類は不要になります。
購入時の品目ごとの値段記入も不要ですね。
人参198円といった具合の記入です。
トータルで一日3,000円弱ならいいのですから。
すると、家計の書き方はシンプルになります。
当講座で推奨しているやりくり費の費目は3つです。
食費、日用品費、その他。
家計の日常的なメイン支出である食費と日用品費以外はその他でメモしておけば十分です。
金額が大きい、支出頻度が多いなどであれば、気が付いたときにでも別途独立費目を作ればいいのです。
洋服をよく購入するようであれば衣服費を別途作りましょう。
目的と行動を一致させることが大切
何度も繰り返しになりますが、大切なことは目的と行動を一致させることです。
底値帳を作りたいという目的であれば、購入品の金額を全て記入してもいいわけです。
家計簿に悩む人の多くは、目的と行動が不一致です。
そのため満足な結果が得られずに挫折してしまいます。
もったいないですから、成果に繋がる行動を起こしていきましょう。

家計簿を学ぶ講座(2級)