超初心者向き【袋分け家計簿】始め方の基本 100均グッズでかんたん管理

袋分け(封筒管理)家計簿とは?

袋分け家計簿を初めてスタートするなら、わからないことばかりですよね。

「何から始めればいい?」
「何を準備すればいい?」
「どう管理するの?」

袋分け家計簿超初心者さん向けに、袋(封筒)の選び方、書き方、お金の管理のやり方までゼロから解説します。
これから袋分け家計簿を始める予定の人は、参考にしてください。

 
また、袋分け家計簿をスタートしてからしっくりこない部分が出てきた人は、こちらの記事を読んでみてください。ワンランク上のやり方をご紹介しています。

この記事を書いた人

家計簿FP®おおき
家計改善業歴14年、家計簿歴40年の1級FP
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 目次

  1. 袋分け家計簿とは?
  2. 週ごと袋分け家計簿のやり方
  3. 項目ごと袋分け家計簿のやり方
  4. 初心者が続けられる袋分け家計簿はどっち?
  5. 袋分け家計簿初心者に便利な100均グッズ

袋分け家計簿とは?

袋分け家計簿の袋とは、一般的に封筒を指します。
そのため、封筒管理、封筒家計簿とも呼ばれています。

封筒。以下、袋で統一)に、週ごとや項目ごとに使うお金を分けて管理する方法が袋分け家計簿です。

毎月の収入(給料)を口座から引き出して、必要な金額を袋に分けてそこから出し入れします。

使った金額は家計簿に記入する、各袋に記入するなどの方法があります。

まずは、どんな家計支出を袋で管理するのか確認しましょう。

ちなみに、フランスでも家計管理が苦手な人向けに現金の封筒管理が取り入れられているそうです。
そのお話は下記の記事でどうぞ。

袋分けで管理しない項目

袋分け家計簿は、毎月の収入を口座から引き出して袋に分けて管理します。

私たちは普段あまり意識していませんが、1カ月の生活支出の種類は少なく見積もっても20種類くらい。
しかし、20種類の袋を管理するとなれば、毎日の作業は非常に大変になります。

そこで、生活支出を袋で管理する支出と、袋で管理しない支出の2種類に分けることが袋分け家計簿成功のポイントです。

「どうやって分けるの?」
袋分け家計簿初心者さんは支出の分け方に迷いがちなので、具体例を列挙しますね。

袋で管理しない支出の具体例

住居費(駐車場代などを含む)、火災保険料、新聞代、カーローンなどの各種返済、クレジットカードの引き落とし、水道光熱費、NHK受信料、通信費、学校給食費、学校授業料

※下記図の右側(青色)です。

袋分けで管理しない項目

袋分け家計簿は、毎月の収入を口座から引き出して袋で管理します。
と、先ほど書きました。

しかし、収入の全てを口座から引き出す必要はありません

袋に分けて管理しない支出例の支払い方法は、口座引き落としが一般的です。
※ご家庭によって異なるケースがあるかもしれません。

このような口座引き落としにしている支出は、支払期日に口座から支払われます。
ということは、口座内にお金を置いておけば自動的に支払われます。

わざわざ口座からお金を引き出して封筒に分けたとしても、また口座に戻さなければなりません。
これでは余計な手間を増やすだけです。

口座から引き出すお金は、袋分け管理する支出の分だけとします。

袋分けで管理する項目

では、袋分け管理する支出とはどのような支出でしょうか?
これは【口座引き落とし以外の手許で管理するお金】ですよね。
一般的に毎日の生活でやりくりが必要になるお金です。

こちらも具体例をあげてみますね。

袋で管理する支出の具体例

食費、日用品代、ガソリン代、病院代、洋服類、交際費、レジャー費

※下記図の左側(ピンク色)です。

袋分けで管理する項目

※ご家庭によっては異なるケースがあるかもしれません


袋分け管理をする項目と、しない項目の選別を一般的な例でご紹介しました。

袋分け管理をしない項目は、口座引き落としで一般的に毎月同じ金額の支出が多いですね。

袋分け管理をする項目は、食費などの手許でやりくりするお金です。

あくまでも一般的な分け方なので、「わが家はガソリン代は口座引き落とし」であれば、袋分け管理しない項目にするなどのアレンジをしてくださいね。

使う袋の選び方

袋分け家計簿ではその名の通り、袋を使用してお金を管理します。
袋分け家計簿で使用する袋に特にルールはありません。

一般的に使用する袋は大きく分けて2つの種類があります。
一つは封筒タイプ、もう一つは(半)透明でジッパー付きタイプ。パスポートケースなどが該当します。

「どっちのタイプを使えばいいの?」
気になるところですよね。


そこで、袋分け家計簿初心者が続けられるように、性格別に使用する袋タイプの選び方をご紹介します。

かんたんに管理したい人向け

「細かい管理は苦手」
「いつも家計簿が続かない」

このような人にオススメなのが、かんたんに管理する方法。

袋で現金の管理をするだけです。
使用する袋は、封筒や(半)透明袋のどちらでもOKです。
100均でお気に入りのモノをゲットしてください。

もちろん、わざわざ購入せずに、家に余ってる茶封筒や、主婦雑誌の付録の封筒、小さめの食品保存袋などでも代用ができます。

性格別袋分け管理法

封筒を使ってしっかり管理したい人向け

「家計の把握がしたい」
こんな人に向いているのが封筒を使って管理するタイプです。

お金の管理にプラスして、つど残高の把握や何に使ったのかまで管理できます。

使ったお金の項目を細かく把握したい人は家計簿の併用が便利です。

透明袋を使ってしっかりと管理したい人向け

紙の封筒よりも耐久性のよい(半)透明袋で管理したい人もいますよね。
こんな人は、家計簿の併用がオススメです。

お金の管理は袋で行い、支出の内容は家計簿で管理する方法です。

袋分け家計簿と一口にいっても、かんたんに管理したい、しっかりと管理したいなどの性格をベースにすると、このようにやり方や使う袋は変わります。

さらに、袋分け家計簿のタイプごとでも、やり方や使う袋が変わります。
始める前に必ず知っておいてほしい2つの家計簿タイプ。

ここからは袋分け家計簿のタイプと具体的な管理方法をご紹介します。

 2種類の袋分け家計簿タイプ

実は袋分け家計簿には2種類の管理方法があります。

一つは週ごとに分ける方法もう一つは項目ごとに分ける方法です。

まずは、それぞれの管理方法をご紹介します。

最後に筆者、家計簿FPおおき®の【袋分け家計簿初心者が続けやすいおすすめタイプ】をお伝えします。
どう始めたらいいのか迷ってしまう人は、参考にしてくださいね。

週ごと袋分け家計簿のやり方

週単位の袋分け管理。

これは、手許で管理するやりくり費を1カ月を4週又は5週と仮定して週ごとにお金を均等配分して管理する方法です。

仮に手許で管理するお金の総額が5万円で5週の場合には、1週間分は1万円となります。

食費や日用品費など支出費目に関係なく、1週間で使えるお金は1万円です。
お財布に1万円入れたら、支出内容にかかわらずその金額の範囲内で支出を納めます。

例えば、食費が8,000円で、日用品費が2,000円で、そのほかには支出なし。という配分でもOKです。

食費が3,000円で、日用品費が5,000円、そのほかの支出が2,000円の配分でもOKです。

何にいくら使ったかよりも、1万円の予算内で支出を納めることにフォーカスした管理法です。

「始めからいろいろやるのはちょっと自信ない」
こんな人にオススメの方法です。

生活支出の割合

管理する袋(封筒)の作り方

週ごとの袋分け家計簿では、5枚の枚の袋を使います。
袋は封筒でも(半)透明袋でもどちらでも大丈夫。

封筒の場合は、表に「1週目」「2週目」と5週目まで記入します。

(半)透明袋の場合は、表面に宛名シール等を貼って「1週目」「2週目」と5週目まで、わかるように記入します。

1週間ごとの予算も表面に書き入れて、給料日に5週間分の袋へそれぞれお金を入れます。

これで週ごとの袋分け家計簿をスタートする準備はOKです。

週ごとの袋分け家計簿表面の例

袋(封筒)のかんたんな書き方

次は、お金を使った時の家計簿の書き方です。
週ごとの袋分け家計簿の実際の管理方法は、性格別対策で大きく2つ。

かんたんに袋分け管理したい人

前述した通り、かんたんに袋分け管理をしたい人は、袋に分けた予算のお金で1週間の支出を賄います。

「何に使った」は管理しないので、お金を使っても特に記帳はしません。
袋の中のお金で1週間賄うことだけを目標とする管理です。

しっかりと袋分け管理したい人

週ごとの管理を行いつつ、何にお金を使ったかも管理したい人は、支出のつど記入する必要があります。


記帳の方法は2種類。

1・封筒を使用する場合は、封筒の裏面に記帳もしくは、別途、家計簿を使用します。

2・(半)透明袋を使用する場合は、家計簿に記入します。

支出の記帳は、細かくすればするほど大変になりますよね。
初心者が長く続けるためには、封筒に記帳する場合も家計簿を使用する場合でも、シンプルに日付と項目名、金額だけからスタートがオススメです。

見本の書き方を載せておきますね。
参考にしてください。

週ごと袋分け家計簿記入例

初心者向きかんたんなお金の管理の仕方

「4週の月と5週の月があってうまく管理できません」

これは、封筒管理をしているご相談者さんのお声です。
週ごとの管理方法は、実はこんな問題が潜んでいます。
1カ月が4週の月と5週の月がある。

1週間で予算を均等割りすると、4週の場合は1週間12,500円が予算になります。
一方、5週の月は1週間10,000円が予算になります。

5週ある月では、5週目にかかる日数は7日に満たないですから、予算は余ることになります。

すると、
今月は予算が余ったけど、使えるお金が少なくてきつかった。
なんてことが月によって生じてやりくりしにくくなります。

そこで、袋分け家計簿初心者さんにオススメなのが、1日当たりで予算を換算する方法です。

例えば、1カ月の予算を50,000円としますね。

30日の月は50,000円を30日で割って、1日分の予算1,612円。
31日の月は31日で割って、1日分の予算1,666円となります。

この1日分の予算×7日が1週間分の予算です。

この方法で予算設定すると、30日の月、31日の月にかかわらず、また、4週の月、5週の月に左右されることなく使えるお金がだいたい同じになります。

すると、予算の立て方がかんたんになります。

週ごと管理のかんたん予算立て

項目ごと袋分け家計簿のやり方

次は、項目ごとの袋分け管理です。

これは、手許でやりくりするお金を項目ごとに予算を設け、各々の袋に分けて1カ月単位で管理する方法です。

例えば、食費予算3万円と設定したのであれば、3万円を食費の封筒に入れて出し入れします。

日用品費、交通費など全て同じように予算設定して各袋で現金を管理します。

項目をどこまで分けるかは下記の記事も参考にしてください。
①食費の項目分けのやり方はこちら

②食費以外の項目分けのやり方はこちら

管理する袋(封筒)の作り方

項目ごとの袋分け家計簿で使う封筒の数は,使用する項目数で異なります。
わが家の項目数だけ袋が必要です。

とはいえ、管理する項目が多いと初心者さんは大変です。
始めは、食費と日用品費から始めてみるのもいいでしょうね。

管理に使用する袋は、封筒でも(半)透明袋でもどちらでもOKです。

封筒の場合は、表面に項目名を記入します。
「食費」、「日用品費」、「交際費」、「交通費」などですね。


あわせて予算も書き込みます。

(半)透明袋の場合は、表面に宛名シール等を貼って「食費」「日用品費」など使用する項目名を記入します。

給料日にそれぞれの予算のお金を袋にセットすれば準備完了です。

こちらも見本の写真を参考にしてくださいね。

項目ごとの袋分け家計簿の記入例

袋のかんたんな書き方

次は、お金を使った時の作業です。
項目ごとの袋分け家計簿は項目ごとに使ったお金の管理をします。

日用品の購入は日用品の封筒からお金を出します。
例えばトイレットペーパーを500円で購入したら、日用品の封筒からお金をへらします。

記帳の方法は2種類。

1・封筒を使用する場合は、封筒の裏面に記帳もしくは、別途、家計簿を使用します。

2・(半)透明袋を使用する場合は、家計簿に記入します。

支出の記帳は、細かくすればするほど大変になります。
初心者さんが長く続けるためには、封筒に記帳する場合も家計簿を使用する場合でもシンプルに日付と金額だけからスタートがオススメです。

余裕があれば、購入品名を記入してもよいでしょう。

こちらも写真を参考にしてください。

項目ごと袋分け家計簿の記入例

初心者向きかんたんな家計簿の書き方

封筒への記入を写真で紹介しました。

しかし、封筒ではなく、紙の家計簿に記入したい人もいますよね。
紙の家計簿でも、基本的に書き方は封筒と同じです。

ただし、どの紙の家計簿を選んでもいいかというとそうでもありません。

袋分け家計簿と相性の良い紙の家計簿があります。
使いづらいとどうしても続きにくくなります。
使いやすい家計簿タイプを適切に選んでください。

【週ごとの袋分け家計簿を行う場合】

1週ごとの袋分け家計簿を行う場合は、1週間ごとに記入できる家計簿タイプがオススメです。
毎日記入もできますし、忙しい人などは1週間の合計額だけ記入するなど、自分に合わせたアレンジが可能になります。

【項目ごとの袋分け家計簿を行う場合】

項目ごとの袋分け家計簿を行う場合には、項目ごとに記入できる家計簿タイプがオススメです。
項目ごとに予算と支出を記入する「1行タイプ家計簿」だと、残高を常に把握できます。

家計簿の詳しい選び方は、下記の記事で書いていますので参考にしてください。

初心者が続けられる袋分け家計簿タイプはどっち?

袋分け家計簿は、いま見てきたように週ごとに管理する方法と、項目ごとに管理する2つの方法があります。

「どっちが続きやすいの?」

これから袋分け家計簿を始める人は、どちらを選べばいいのか迷いますよね。

そこで、次に各袋分け家計簿のメリットとデメリットを整理してみましょう。

各袋分け家計簿のメリット・デメリット

実は、各タイプそれぞれのメリットデメリットは正反対。

週ごとの袋分け家計簿のメリットは、金種わけが不要なので小銭の準備もいらないこと。
デメリットは、項目ごとの支出がつかめないので家計の問題点が分かりにくいことです。

項目ごとの袋分け家計簿のメリットは、項目ごとにお金の管理ができるので家計の問題点が分かりやすいこと。
デメリットは、金種わけの必要があるため、小銭の準備が必要、かつ煩雑になることです。

どちらも一長一短です選びにくいですね。

そこで、袋分け家計簿初心者さんが長く続けていくために、最初に選びたい家計簿タイプを家計簿歴40年の家計簿FP®おおきの独自視点でズバリお伝えします。

家計簿FP®おおきのおススメ

家計簿FP®おおきのおススメ袋分け家計簿タイプは、週ごと管理です。

理由は、臨機応変に支出のコントロールができるからです。

例えば、今週はシャンプーなどをまとめ買いしてしまったから、食費を抑えておこうなど1週間の予算範囲で調節ができます。

また、家計簿初心者さんは1カ月を家計の管理単位にすると、ハードルが意外と高いです。
最初はなるべく短い期間から管理するといいですね。


項目別の場合は、1カ月単位の管理になります。
初心者にとってハードルの高い長い期間です。

また、いくつもの項目を管理する煩雑さは、やはり初心者さんにとって大変な作業です。

項目ごとに上手く管理ができなくて、食費と日用品の封筒をそのまま持って買い物へ行くなんて人もご相談者さんにいました。

家計簿初心者さんは、手間の少ない管理方法から始めるのがベターです。
まずはかんたんな家計管理タイプの週ごと袋分け家計簿を試してみることをおススメします。

袋分け家計簿初心者に便利な100均グッズ

これから
「さあ、家計簿始めるぞ!」
となると、ついつい、いろいろ買い揃えてしまいがち。

ムダ買いは本末転倒ですから、スタート時は最低限必要なグッズを100均で調達しましょう。

 必要なモノ
●封筒や(半)透明袋
●ぺん
●電卓
スマホにも電卓機能はありますけど、できれば電卓は別に用意するといいですね。

必要なら
●家計簿
●コインケース
●ファイルやバインダー


さて、まとめましょう。
袋分け袋分け家計簿といっても、実は2種類ありました。
週ごとの管理方法と、項目ごとの管理方法。
まずは、どちらかの方法を選んで、スタートしてくださいね。

そして、家計簿生活を始めて不具合が出てきたら、このページトップのワンランク上の袋分け家計簿記事を参考にしてください。