袋分け家計簿を初心者でも成功させるやり方を丁寧にFPが解説します

袋分け家計簿を初心者でも成功させる方法を丁寧に解説します

一般社団法人家計管理推進協会 家計簿インストラクターのおおきです。

YouTube動画でも解説していますのでご活用ください。
●金種分け不要袋分け家計簿

 

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家計を管理する方法として、適切な使い方をすれば袋分け家計簿は最高に心強いアイテムですね。

しかし、なかなか上手くいかずにもがいている人が多いのも事実です。

その原因は袋に分けるお金にあります。

家計簿初心者さんでもすぐに始められるように袋分け家計簿を基本から解説していきますので、最後まで読んでいってくださいね。

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初心者向け袋分け家計簿

 

目 次

 

袋分け家計簿とは?

そもそも袋分け家計簿とは何でしょうか。

袋分け家計簿の袋とは、一般的に封筒を指します。

その封筒に、週ごとや費目ごとに使うお金を分けて管理する方法です。

収入(給料)を口座から引き出して必要な金額を袋に分けてそこから出し入れします。

使った金額は家計簿に記入する、各封筒に記入するなどの方法があります。

袋分け家計簿の袋(封筒)は何を使えばいいの?

封筒はどのようなものでも構いませんが、毎月使用する封筒を変えると準備やコストが大変なので、使いまわすことになります。

100均では、いろいろなタイプの封筒が販売されていますよね。

費目ごとに封筒を変えて使用するのもいいでしょう。

例えばお小遣いです。

事務用封筒の給料袋を使用して、受領印をもらってその封筒を返還してもらうと授受の間違えが減らせます。

雑誌の付録や家計簿についている袋分け家計簿用封筒を使用してもいいでしょう。

ちなみに、私は袋分け管理を行っていませんが、銀行の封筒を使用して家計管理を行っています。

袋分け家計簿の成功するやり方をFPが解説。秘訣はたった一つ「分けないこと」

収入全部を袋分けで管理しない

さて、収入を口座から引き出して封筒に分けると書きましたが、全ての支出を袋分けすると大変です。

口座引き落としになっている水道光熱費などは、口座にそのままでいいでしょう。

一度口座から全額お金を引き出して、全て袋に分けて引落分を口座に戻すやり方を行っている人を見かけます。

煩雑なだけですから、あえて行う必要はないでしょう。

そこで大事になるのが、どんな袋を作ればいいのかということです。

袋分け家計簿を効率よく行うためには、口座引き落とし以外で手許管理するお金のための封筒が必要になります。

袋分け管理しない費目一覧

袋分け管理をしない口座引き落としになっている支出はどのようなものがあるでしょうか。

一般的な支出費目を挙げてみます。

 

▶住居費(駐車場代など含む)

生命保険料

▶火災保険料

▶新聞代

▶カーローンなどの各種返済

▶クレジットカード引き落とし

▶水道光熱費

▶NHK

▶通信費

▶学校給食費など

学校授業料

 

費目を眺めてみると気が付くことがありますね。

ほとんどの費目が毎月一定額の支出であるということです。

毎月一定額である支出はやりくりする範疇にありませんから、袋分け家計簿を取り入れても封筒管理する必要はないわけです。

家計簿の費目一覧:日用品費など食費以外の項目の分類の仕方

 

袋分け家計簿で封筒管理する費目一覧

袋分け家計簿を使用しても封筒管理しない費目を今あげてみました。

これ以外の支出を手許でコントロールするために封筒を使用します。

どのような費目があるかあげてみましょう。

 

▶食費

▶ガソリン代

▶日用品費

▶病院代

▶洋服類

▶交際費

▶レジャー

▶特別費

 

このくらいでしょうか。

家計簿の費目一覧:食費はどこまで細分化する?管理しやすい分類のコツ

おすすめする週ごとの袋分け管理のやり方

手許でやりくりするお金は、そうねという感じの費目ですよね。

これらを袋分け家計簿を使って管理する方法が2通りあります。

一つは週ごとに分ける方法と、もう一つは費目ごとに分ける方法です。

結論から先にお伝えすると、週ごとに分ける方法をおすすめします

正確には、週ごとに分ける方法 + 一部のみ費目分けです。

この方法を今からご紹介していきますね。

費目ごとの袋分け管理をすすめない理由

まず、おすすめしない費目ごとのみの袋分け管理とは、どういう方法かみておきましょう。

手許で管理するお金を、その費目ごとに予算を設定して各々の封筒で管理します。

例えば、食費予算7万円と設定したのであれば、7万円を食費の封筒に入れて出し入れします。

日用品費、交通費など全て同じように予算設定して袋で現金を管理します。

私が費目ごとの袋分け管理をおすすめしない理由は次の3つです。

 

▶煩雑である

▶融通が利かない

▶手間の割りに効果が小さい

金種そろえるのが大変

 

費目ごとの袋分け管理生活をイメージしてみましょう

まだトライしていない家計簿初心者さんにとってはよくわからないかと思います。

そこで、費目ごとの袋分け管理を行う実際の生活をイメージしてみましょう。

まず、手許でやりくる(封筒で管理する)費目の各予算を封筒に記入します。

その金額通りに、給料日にお金を振り分けます。

ここまでが準備段階です。

日常的に行う作業は、お金を使うたびに、その費目ごとの封筒から使ったお金を減額します。

例えば、夕飯の買い物に行くために食費の封筒から3,000円取り出して財布に入れたとしましょう。

夕食の買い物は1,800円でしたが、トイレットペーパーを薬局で328円で購入して帰りました。

帰宅してから、日用品費の封筒から328円を食費の封筒に返金します。

ほとんどのケースで都合の良いように328円などと言う金種はそろわないでしょうから、あとで食費の封筒へ返すべくメモ書きすることになります。

 

 

▶日用品費から食費へ328円戻す

▶使った金額を家計簿に記入する

 

毎日この繰り返しが行われると思うと面倒くさくないですか

ちなみに、私はこの方法は挫折しました。

袋分け家計簿を成功するコツ

金銭の移動なしでの費目分け封筒管理ではどうだろう?

今の例では、実際に封筒からお金を出して使いました。

費目から費目への返金も行い、封筒残金を正しく保つようにしました。

これは金種をそろえる関係上大変面倒くさいものです。

そこで、封筒には使ったお金を書き込むだけにして現金は一括で手許管理したらどうだろうかと思いますよね。

やってみました。

結論は袋分け家計簿である必要性はありません。

手許でやりくるお金の合計が10万円だとします。

予算設定は以下の通りにしましょう。

 

▶食費7万円

日用品費5千円

▶交際費6千円

▶病院代3千円

▶ガソリン代3千円

▶交通費3千円

▶レジャー費5千円

▶その他(床屋など)5千円

 

手許にまとめて10万円あります。

家計簿に費目ごとに分けて支出の都度金額を記入していきます。

すると、あれ?封筒は不要?

特別費はこう準備する!レジャー貧乏を回避するオススメな方法をFPが解説

金銭の移動なしでの費目分け封筒管理は残高の把握がポイント

お財布に費目ごとのお金を区別しないで入れて使う方法です。

家計簿の記入時に費目ごとに分類して支出金額を記入します。

この方法だと、費目ごとの残高を常に家計簿に記入しておき確認しないと他の費目予算への浸食が起こります。

例えばレジャー予算5千円のところ、気が付けば7千円つかっていたという場合、どこかの費目予算を2千円減額しなければ帳尻が合わなくなってしまいます。

費目ごとに残高を確認しておく作業が常に必要となってしまうのです。

封筒自体は不要になりますけど、常にお金のことを考えているのって面倒くさくないですか?

週ごとの袋分け家計簿をおすすめします

ということで、費目分けの封筒管理は私が実際に挫折した方法です。

おすすめしない理由は、身をもって体験したからです。

さらに、金銭の移動なしでの費目分け封筒管理を行った時に感じたのが「何に使ったかは重要でない」ということです。

費目ごとに予算分けしても、結局トータルで10万円に支出を納めるようにするわけです。

そうであるならば、費目ごとに一生懸命分類して把握する重要性は低いのではないでしょうか。

そこで、おすすめするのが、週ごとの袋分け家計簿です。

週単位で家計支出を管理するやり方

週単位で袋分け管理をするとはどういうことでしょうか。

これは、手許で管理するやりくり費を1カ月を5週と仮定して週ごとに均等配分する方法です。

仮に手許で管理するお金の総額が10万円であった場合には、1週間分は2万円となります。

食費や日用品費など支出費目に関係なく、1週間で使えるお金は2万円です。

お財布に2万円入れたら、支出内容にかかわらずその金額の範囲内で支出を納めるわけです。

極端な例でいうと、食費が1万9千円で、日用品費が1千円。

そのほかには支出なし。

という配分でもOKです。

袋分け家計簿の管理メインは食費

週単位の封筒管理なら臨機応変に支出コントロールが可能

今週はシャンプーなどをまとめ買いしてしまったから、食費を抑えておこうなど2万円の範囲で調節ができれば問題はありません。

さらに細かく落とし込むのであれば2万円を一日で割って約2,800円を支出目安としてもわかりやすいでしょう。

考えることは1日2,800円で支出を賄うことです。

一歩進んで週単位管理+費目ごと管理を併用する

一日2,800円で生活するといっても、週末のレジャー費を含めてしまうとお出かけを楽しめなくなってしまいます。

交通費や入場料など考えると、またお金使うの?と憂鬱に感じます。

そこで、わが家の基本生活費(食費、日用品費など)以外は別途封筒で予算管理するといいでしょう。

先の10万円の予算内訳を再度載せますね。

 

▶食費7万円

▶日用品費5千円

▶交際費6千円

▶病院代3千円

▶ガソリン代3千円

▶交通費3千円

▶レジャー費5千円

▶その他(床屋など)5千円

 

この費目の中から、特に別途管理したいものを抜き出せばOKです。

今回はレジャー費だけ別に封筒管理すると仮定しましょう。

週ごとの予算を見直す

レジャー費5千円を抜き出しましたから、1週間ごとの予算が変わりますね。

9万5千円÷5週間で1週間では1万9千円です。

一日ごとでは約2,700円になります。

家計簿への記帳は、基本生活費とそれ以外で分けて記帳しておくと便利です。

基本生活費とは生活するうえで必ず必要となるような支出です。

食費や日用品費が主となるでしょう。

それ以外の支出は頻繁にあるわけではないでしょうから、金額が小さければ基本生活費に含めます。

別途確保しておいた方がいい費目と判断したら、個別に封筒管理しましょう。

実際のやり方:袋分け家計簿を行う準備

さて、やり方は以上です。

最後に実際の手順を見ておきましょう。

袋分け家計簿を利用するために準備するものは2つです。

家計簿と5枚の封筒

別途管理したい費目があればその費目分の封筒

封筒には第1週から第5週までいつの封筒なのか表に記入し、1週間ごとの予算金額も記入します。

別途管理する費目は費目名とその予算金額を封筒に記入します。

給料日に各々の予算ごとに封筒にお金を入れれば準備はOKです。

実際のやり方:家計簿への記入

お金を使ったら家計簿に記入します。

毎日の予算内で賄えていれば家計簿に書く必要はないのでは?と思われるかもしれません。

しかし、これは違います。

家計簿への記帳という作業を省くと、かなり高い確率で予算をオーバーしていきます。

家計簿歴35年の私でさえ、記帳をさぼると支出が膨れています。

そのため、メモ書き程度で構いませんからきちんと使ったお金を記帳して明確にしておくことをおすすめします。

メモ書きというのは具体的には次のような感じです。

 

▶食費 1,000円

▶日用品 500円

▶その他(交際費1,500円)

 

あまり支出頻度の多くない費目まで独立費目として把握するのはメリットがありません。

その他にまとめてしまい、内容を簡略にメモしておけば十分です。

今回は袋分け家計簿をご紹介しました。

家計簿の使い方で迷われているようでしたら、講座で学ぶのもオススメです。

下記家計簿講座では、家計を管理するための家計簿の使い方を一通り学べます。

家計簿に関して何かしらお悩みでしたら、ぜひご活用ください。

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この記事を書いた人

FPおおき
1級ファイナンシャルプランニング技能士
家計簿歴36年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)