家計簿は必要ない!は、ほんとう?家計簿なしでも貯蓄はできる?にFPがお答えします
家計簿なしでも貯金はできる?
一般社団家計管理推進協会 家計簿インストラクターのおおきです。
▶家計簿をつけなくてもお金は貯まる
▶家計簿をつけなくてもいい
家計簿が苦手な人にとって、なんとも嬉しいお話しですね。
家計簿がいらないなら、面倒なことから解放されるものね。
そのうえ、貯金ができるとしたら、
たいへん魅力的ですよね。
しかし、家計簿ナシでほんとうに貯金家計になれるのでしょうか。
今回は、家計簿ナシでお金を本当に貯めることができるのか?ご紹介していきたいと思います。
目 次
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家計管理がんばり隊/家計管理推進協会
家計簿つけてもお金は貯まらないから家計簿はいらない
家計簿をつけているけれども、一向にお金が貯まる家計になりません!
そんな声をよく頂戴します。
結論から言えば、家計簿をつけたからといって、貯金できるようにはなりません。
なぜなら、家計簿への支出の記帳はあくまでも記録だからです。
じゃあ、家計簿いらないね。
と思われますよね。
家計簿つけてもお金が貯まらないのであれば、家計簿は要らないと私も思います。
家計簿を書くのはなぜ?
例えばですけど、
野球にはスコアブックがあります。
これは、試合内容を記録する帳面です。
1球ごとに記入します。
スコアブックを書きなれてくると、ボール、ストライクだけでなく、球種(ストレート、カーブなど)もつけられるようになります。
さて、このスコアブック。
つけたら、次の試合は勝てるようになると思われますでしょうか?
もし、そうであれば、全球団つけるでしょうから、引き分けだらけになりそうですね。
必ず勝てるわけではないのに、なぜ、スコアブックをつけるのでしょうか?
家計簿をつける理由は「記憶は曖昧。記録は正確」
家計簿の母である羽仁もとこさんの家計簿帯にこんな言葉があります。
「記憶は曖昧。記録は正確」
この言葉は秀逸です!
もし、なんらかの情報を元に計画や戦略を立てるのであれば、正確な情報が必要になりますよね。
先の野球の例で言えば、このピッチャーはストレートを多く投げるとか、左打者に打たれているな。
なんて情報がスコアブックの中には大量にたまっていくわけです。
あとは、それを活用する人が、どのように情報を活かすかですよね。
もし、そのような情報がなければ、記憶に頼るしかなくなります。
前はこうだったような……
確か、こんな感じだった気が……
あやふやなイメージに基づいて判断しなければならなくなってしまいます。
家計簿をつけていないと曖昧な記憶が判断のベースになる
記憶されたイメージと記録された情報が、一致しないことは珍しくありませんよね。
いや、多くの場合、一致しませんね。
家計簿をつけていない人が自己申告する支出額や赤字額は、必ず実際額よりも過少です。
食費が5万円くらいといえば、8万円程度はあります。
赤字が3万円くらいかなといえば、5万円程度は発生しているでしょう。
実際に記帳してもらい、その金額を把握されると驚かれます。
自己の持つイメージと大幅に異なるからですね。
その不正確な情報に基づいて行う判断をベースにする戦略は、わが家の味方になるものでしょうか。
言い換えれば、貯金できる家計に導いて行ってくれるものでしょうか。
家計簿が必要な理由は、家計をきちんと把握するため
一年分の支出を費目ごと、月ごとに記憶し、必要のあるごとに活用できるデータベースのある脳みそを保有している超人はまずいないことでしょう。
そうであれば、記帳しその正確な情報を活用できるように保有していくことは大事だといえます。
昨日のお昼ごはんさえ思い出すことができなかったりする私たちですから。
家計簿をつけておらず曖昧な記憶に基づいて判断を行えば、判断した結果も揺らいでいるものになります。
私たちは特に支出は少なく見積もる傾向があります。
▶節約しているつもり
▶食費を抑えているつもり
でも、お金がない。
このような状態の原因は先にも挙げた通り、記憶されたイメージと実際の支出情報が一致しないからです。
そうなると、家計簿はいらないと言い切れなくなります。
家計簿の情報をもとに家計を組み立てるために家計簿は必要
家計簿をつける必要があるのは、正確な情報を得るためです。
では、家計簿から得た情報をどのように活用したらいいのでしょうか。
家計管理の基本はシンプルです。
収入の範囲内で将来のための貯蓄と現在の生活支出を賄います。
家計簿をつけて家計の支出を正確に把握できたら、収入の範囲内で賄えているかどうか検証しましょう。
その際に、大事なことは、将来のための貯蓄分もきちんと確保することです。
今までの多くの家計は支出をどんどん積み重ねてできあがっています。
気が付けば収入よりも支出が上回っている状態の家計になってしまっているのが特徴です。
これを、収入の範囲内で支出(将来のための貯蓄も含む)が賄えるように設計しなおしましょう。
貯蓄するためには家計簿は必要
貯蓄するための基本ルールは収入>支出(将来のための貯蓄も含む)です。
家計に何か変動があった場合でもすぐに家計内容を修正できると収入>支出(将来のための貯蓄も含む)を保つことが可能です。
そのためには、家計の内容をきちんと把握していることが大事になります。
家計の内容を把握するためには家計簿が必要になります。
家計簿はいらない!
家計簿なしでも貯金ができる。
とはいえないというのが結論です。
とはいえ、「貯金を目的」とするならば、家計簿をメチャクチャシンプル記帳にすることができます。
現在の家計簿記帳が煩雑でお悩みの方は、講座で学ぶのもオススメです。
下記家計簿講座では、家計管理を行うための家計簿の書き方を一通り学べます。
貯金効果がでるシンプルな家計簿の使い方をお探しでしたら、ぜひご活用ください。
FPおおき
1級ファイナンシャルプランニング技能士
家計簿歴36年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)