家計簿への消費税の書き方は、税込み?税抜き?どちらが正しい?

家計簿への消費税の記入の仕方

一般社団法人家計管理推進協会 家計簿インストラクターのおおきです。

家計簿に消費税は書くか否かという質問がたびたびあります。

一言でお答えすれば、家計簿に消費税を記入する必要はありません

そもそも消費税とはどういったタイプの税金で、家計とどのような関係なのかを考えればおのずと答えは導き出されます。

今回は、消費税を家計簿に記入する必要がない理由についてご説明していきます。

家計簿消費税

 

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消費税は預かっている

家計簿と消費税を考える前に、消費税の仕組みから確認しておきましょう。

仕組みが分かれば、おのずと答えは出てきます。

既にご存じかとは思いますが、簡単に消費税の考え方をお伝えしますね。

会社が受け取った分の消費税は、いったん会社が預かっただけのものです。

会社が預かった分の消費税と支払った分の消費税との差額を国に返します(納付といいます)。

具体的な例を挙げて確認しておきましょう。

商品を売り上げて500円の消費税を受け取ったとします。

この500円は会社が一時的に預かっているだけです。

商品を仕入れたり、諸々経費で会社が消費税400円支払っていた場合、預かっていた500円との差額100円を国に納付します。

預かった分と払った分を把握して差額分を納付するわけですから、消費税に関しての記帳も必要になります。

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消費税の記帳方法

消費税の記帳方法は2種類あります。

税抜き方式と税込み方式です。

文言通り、税抜き方式は消費税を別途把握しながら記帳していく方法です。

税込み方式は、消費税込みの金額で帳簿に計上していくことになります。

免税事業者であれば、現状は税抜き方式で記帳しているケースが多いでしょう。

消費税は預かっているわけですから、支払った消費税額との差額を国に納付しましたよね。

この差額を納付しなくてもいいよというのが免税事業者です。

消費税を納付しなければならないため、きちんと把握する必要がある場合は税抜き方式が便利ですよね。

一方、消費税を納付しなくてもいい場合は、税込み方式が記帳の手間が省けて助かりますね。

消費税を家計簿へ書く理由

会社の会計を例に消費税を確認しました。

では、家計の場合は消費税はどのように取り扱われていますでしょうか。

給料に消費税が課税されて消費税分も含めて受取り、毎月支払った消費税を差し引いて差額を納付する。

なんてことはありませんよね。

消費者が消費税を納付するのは、商品の購入時です。

実際に国に納付する作業は会社が行います。

納付する金額を算出するために消費税額を把握するのでなければ、なんのために消費税額を把握しますか?

「目的」ですね。

なんのために消費税を切り取って把握する必要があるのかという理由です。

家計簿に消費税を切り離して記入して把握する必要性の問題です。

 

家計簿消費税書き方

家計簿に消費税を書く理由を探る

ここで反対に、消費税を家計簿に書くメリットを考えてみましょう。

わが家の消費税額を知ってどのようなメリットがあるのかということです。

消費税込みで家計簿を書くよりも、消費税を別途把握して記入するほうが家計簿記入の手間がかかります。

現在は軽減税率の8%の商品と10%の商品があり、それぞれをピックアップすることで煩雑さが増します。

その手間に見合うメリットはどのようなものがあるでしょうか。

▶増税の影響が感じられる

▶消費税を意識することができる

▶電卓の消費税機能が使える

ん~~~。。

特にメリットが見つからないのですが、メリットあり!と思われる人は消費税を切り取って家計簿に記入されるといいでしょう。

私のように家計簿に消費税込みで記入しないメリットがよくわからない人は、消費税込みで書けばいいでしょうね。

家計簿から消費税をざっくりと把握する

どの程度の消費税を支払っているのかどうしても知りたいのであれば、個別記入をその都度行わなくても、支出金額の合計から一括して割り出せば十分でしょう。

もちろん消費税の性質上、消費税を課すことがそぐわないとされているものもあり一括で割り出すと正確さはかける可能性がありますが、家計レベルにおいては十分でしょう。

ただ、一般の家計で消費税額を把握して何の役に立つのかはよくわかりません。

消費税増税時にわが家の家計負担がいくら増加するのか把握できるというメリットはあるかもしれませんが、特に必要ないでしょう。

消費税込みの金額で家計を管理する

家計を管理するにあたって、支出額は当然ですが消費税込みの金額となります。

税込み金額で収入の範囲内に収めるわけです。

消費税分だけ赤字になりました!

こんな事態になったとしても、その消費税分を家計で消化しないとならないわけです。

ということは、消費税込みで支出を把握する必要がありますよね。

この側面から考えても、家計簿で消費税だけ取り出す必要性は見つかりません。

消費税込みで家計簿に記入する

家計簿に書く金額は消費税込みか否かの結論です。

すでに結論を最初にお伝えしたように、消費税込みで家計簿に記入して問題ありません。

また、このように家計簿記入について迷われる方は、講座もオススメです。

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家計簿に迷う手間を無くしたいと思われる方は、ぜひご活用ください。

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※消費税増税に伴い2020年12月に一部リライトしました。

 

この記事を書いた人

FPおおき
1級ファイナンシャルプランニング技能士
家計簿歴36年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)