家計管理に必要なアイテムは家計簿

日本もフランスも家計における問題は同じ

CESF(シーエスエフ)という家計支援の国家資格がフランスにはあるそうです。
歴史はなんと50年というから驚きです。
この資格を取得するには3年の学習が必要で、かなりしっかりとしたスキルを身に付けた専門家といえそうです。

生活スキル全般を網羅しているようで、家計管理のほか、居住環境の整え方(室内の片づけ)、栄養バランスの取れた料理の仕方、請求書の封を開けて整理することなど、かなり幅広く学ばれているようです。

CESFのニーズの高まりは、失業や貧困、多重債務などの問題を抱える家計の増加。
支援が必要な人が多かったことにあります。

CESFの存在を知ったのは、つい先月のこと。
2019年11月17日に、フランスにおける家庭経済のソーシャルワーカーの実践という講座に参加させていただきました。
講座終了頃判明したのですが、参加者はほとんど大学の先生だったようです。

と、いうことは、興味のある点は異なるのかな。
と思いつつ、せっかくなので、実務ベースで色々質問させていただきました。

CESFの話しで興味深かったのは、支援のゴール。
家賃滞納せず今の家に住めるよう、持続的に黒字家計を保てることなのだそうです。

生活が安定することのできる黒字の大切さですね。

その生活の安定をもたらすための実際の支援手法は気になるところです。
フランスではどのような家計管理をしているのか。
このようなお話をいただきました。

家計の相談に来られるのは女性がほとんど。

まずは家計簿をつけ、無意識で使っているお金を視覚化する。
すべて書き出すことが大事。

収支が合っているかを確認し、家計簿を客観的に見る。
現状と理想の家計を比較して原因を探る。
同時に心理的要因(DVなど)も探って心の問題も見ていく。

毎月のお金のコントロールは、封筒に週ごとに分ける。
決済手段はクレカと現金の両方を使用していることが多い。

面白いなと思ったのが、家計簿を使用する部分です。
家計簿文化は日本独特の気がしていたので、単純に、フランス人も家計簿を使うことに感動しました。

それも、家計簿は手書きを推奨しています。
実際に書くことによって視覚化し、問題点を認識することに手書きの意義があるといいます。

いや、まさにそうです。

自分で書く。
この行為によって、他人事から自分事へ問題を引き寄せることができます。
書くことによって、広範囲で書いたその内容を視覚が捉えることができます。
ミクロで見るよりも、問題の整理がしやすくなるわけです。

書くって大事。
そう、手書きの家計簿大事。
全く同感です。

決済手段としては、フランスでは一般的にクレジットカードと現金の両方を使用しているケースが多いようです。
しかし、CESFは、家計管理においては現金を推奨しているように感じました。
袋分け管理を取り入れていますからね。
現金主義ですよね。

クレジットカードは視覚化することが難しい支出です。
自己の欲求と収支のバランスを視覚化せずに家計のバランスを崩していく可能性の高いアイテム。

現金大事。

最新の便利なアイテムは人間としての機能低下をさせる恐れもあります。
この場合は、家計簿アプリやクレジットカードでしょうか。
考える作業を縮小してしまうのです。
意識して利用の有無を考えていく、選択していく必要がありますよね。

他の身近な例でも見ておきましょうか。
例えば、エスカレーター。

高齢者や体に不具合を抱えている人にとっては便利な道具です。
しかし、それ以外の人があえて選択することにより運動機能低下の可能性が高まります。
たまに階段上ると息がきれますからね。
完全に運動不足です。

便利なアイテムを味方にできるか否か。
使用するか否か。

全てはトレードオフの関係。

急速に発達する技術に私たち人間がついていけていない、
上手く付き合っていけていない。

使いこなしているようで、振り回されている。
そんな気がします。

小銭の扱いが面倒くさい。
財布の中の残金を意識しなくて済む。
レジでスムーズに会計ができる
多少のポイント付与やキャッシュバックがある

そのような小さなメリットと引き換えにできるだけのデメリットかどうかを考えてみる価値はあります。

家計のコントロールができないと感じたら、一度基本に戻るといいのでしょうね。
現金管理で、家計簿にて収支を把握する。

フランスも日本も、家計管理をしっかりと考えていくと、解決策は同じになるのですね。
当協会でご提供している家計簿インストラクター講座にさらなる自信をいただいたCESFのお話でした。